第6章:破産者の生活(3)

破産申し立て後のもう1つの仕事先、それは清掃事務所での仕事とほぼ同時期に始めた某ファーストフード店のデリバリーライダーです。

仕事探しの時何よりこだわった事それは、時給1200円以上、また住居から自転車で通える範囲、ということでしたが、運よくこの職場で採用されました。採用の経緯は以前のブログで書きましたので省略しますが、実は高校時代から20歳すぎまで、同じようなファーストフード店でアルバイトをした事がありました。その時はもちろん店内業務でしたが、仕事をはじめてその頃の事を思い出しました。

職場はとにかく若い人たちばかり、下は高校1年生から、主力はやはり大学生がメインです。私は何の抵抗もなく若い人たちから仕事を教わりましたが、逆に若い人たちの方が恐らくですが、「この新人のおっさんとどう接すればいいか」と戸惑っていたと思います。

そのギクシャク感が取れるまで、約半年かかったと思います。長い間管理職、そして社長という立場にいた私にとって、「人と人とが相手を認め合うというのはこういう事か」と改めて教えられました。

また、社長時代の私と同じ立場、それは今この環境では店長になりますが、働く側の立場で上席の人と接し、「あ~、あの時に下の社員たちはこんな風に感じたのか」とか、「こういう態度をするとこう感じるのか」など、当時の自分と被らせてみたりして、社長時代の自分を振り返ったりしました。

 

仕事はほどなく覚えられ、3ヵ月後には月間配達件数1位を取りました。

 

そしてこれを書いている今日現在も、この職場で仕事をさせていただいています。

 

世の中が新型コロナの影響で業種によっては人員カットやそれこそ事業の継続危機に瀕している中、たまたまですが私が就労している2つの事業所はどちらも、全くといっていいほど新型コロナの影響を受けていません。

 

自分でいうのも変ですが過去の人生においても、土壇場でのツキ、はいつも感じます。

 

2事業所あわせて、とてつもない月の労働時間を今もこなしていますが、今の職場環境がそれを可能にしてくれていると思います。

疲れてどうにもならない時もありますが、それ以上に社長をしていた時には感じえない新鮮な時間を過ごさせてもらっています。そしてこれを次に繋げられるよう、新たなビジョンを考えている今日この頃です。

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続く・・・