第3章:破産申し立て(1)

仕事探しと並行して、弁護士と取りまとめている破産申し立て書類の作成も大詰めを迎えていました。指示を受けては書類にまとめ、チェックをしてもらっては直しの繰り返し、約1カ月、ほぼ毎日のようにメールでのやり取りをしていました。

数字的な資料は、会社の帳簿や通帳などからの抜き出し確認で相違がないかをただただコツコツと地道に行います。管財人から質問を受けた際ちゃんと説明ができるようにと、この段階で弁護士もしっかりチェックを入れます。

また私の場合、個人破産に関してはFXでの浪費損失がありましたので、これが免責不許可事由に該当するため、免責許可をお願いするための反省文を提出しなければなりません。この反省文の内容が相当重要らしく、弁護士のOKがもらえるまで、何度も何度も書き直しました。

「少しでも管財人の手間を少なくできるように、申し立てに添付する資料をしっかりまとめましょう。そうすることで管財人への報酬を減らすことができ、その分債権者への配当にまわせますから」弁護士は私にそう説明して、励ましてくれました。

 

弁護士から書類が整ったと連絡がありました。

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出来上がった申し立て書類をみて私は少々驚きました。それは、ページ数にして約500ページ、厚さ5~6センチの1つのファイルにまとめられていました。

 

そして予定通り、令和元年8月20日、弁護士は裁判所に会社と私個人の破産申し立てを行い、受理されました。即日で裁判所から破産管財人が選任され、2日後の8月22日、破産管財人との最初の面接をする事になりました。