第1章:倒産までの状況(1)

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私は今から8年前、20年務めた会社を創業者より引き継いで、社長に就任しました。創業30年、年商1億円、従業員15名の小さな会社ですが、創業者は老齢になり健康に不安を感じ始め、私は今までの会社の実績をもとに更なる飛躍を目標に掲げて、社長に就任しました。

しかし会社は、私が就任した時点ですでに苦しい事情を抱えていました。リーマンショック以降の経済的影響によって蓄積された累積欠損と銀行からの借り入れ、創業者に対する退職慰労金の支払いなど・・・私はそのすべてを背負い、それでも会社を大きくし、自分の掲げる事業計画で進めれば、5年後には必ず債務超過の状態から脱する事ができる、やればできると、強い信念を持って事業を継承しました。

就任後の1年は1日も休まずに社業に努め、その後新たなスタッフにも恵まれ、3年後には年商1億2000万を達成し、苦しいながらも着実に事業を進めていました。